おととい、用事があって1年半前まで住んでいた大森に行き、ついでに3人で暮らしていた小さなアパートに立ち寄ってみました。
ドアの覗き窓から中を見てみると、部屋の中は、僕らが立ち退いて以来のそのまま。
幼かったまさやが破ったふすまや、床についてしまったシミ、退去する時に置いていったちょっとした不要品、父に修理してもらったすき間風が入る窓‥、僕らが5年くらい住んだ痕跡が消えることなく残ってました。
相変わらず陽当りのいい部屋で、また3人でドアを開ければ、退去した日の次の日として、暮らせそうな感じ。
懐かしいというよりも、あまりにも見慣れた風景に再会して、なんだかとても不思議な気持ちでした。
でも、近所で唯一の知り合いだった隣のおばちゃんのドアを叩いてごあいさつをしたら、まさやの成長ぶりに驚かれたから、やっぱり1年半っていう時間は過ぎていたんだよね。。
駅近くの行きつけだったラーメン屋さんでも、まさやが麺をすすりながら「ばっかうめー(笑)」(“すっごいおいしい”の十日町弁)って言ってて、それもまた、東京・大森の生活からずいぶん離れていたことを思い起こさせました。
別に特別な生活ではなく、ほんとに些細な、ただ繰り返される日常を過ごした場所。
まさやが産まれてからは、子育てに仕事に家事に、もう毎日がごちゃごちゃで、ただただ突っ走ってた日々。
でも、今思えば、どんな些細なことも、繰り返される同じようなことも、あの時はあの時だけだったんだよねぇ。
何気ないことや、注目しない些細なこと、振り返ることのないことのほうが、確かに残らない分、あとになって惜しく尊く思うのかもしれません。