価値と意味 田と畑

ぐっと近づくと

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2015-07-19 10.05.25

わが家の田んぼ、いろんなことがありながらも、稲はなんとか育っています。

稲だけじゃなくて、畦や田んぼの中の草たちも、いい勢いで伸びてる。。ひゃーー。

そりゃそうだよね、伸びてほしい稲だけが都合よく伸びるわけないんだから。


なので、少しずつ、畦の草刈りや田の中の草取りをしてます。
一般的には除草剤をまいて一掃するんだけど、僕はできる限りは手足からだを使ってがんばってみようと。

今日も、稲の間をぬいぬい、田の底を這いつくばるようにして、田の中の草を抜き取っていました。

腰を曲げて、田んぼの底に顔を近づけ、両手で泥の中の草の根をつかみ取りながら、抜いていきます。
ほーんと、まさに、這いつくばるように。汗もだくだくです。

そうしていると、田んぼの底がよーく見えるんです。

普段から、畦から葉の色を見たり、水の様子を見たりしてるけど、こうして田んぼの中に入ってぐっと近づいてみると、田んぼとの距離がまた一歩近づく。

始める前は、めんどくさなぁと思う草取りも、田んぼの底に顔を近づけ、しばらく向き合っていると、めんどくささなんてどこかに行ってしまいます。

それどころか、ほんの小さな草も気になり始めて抜くようになるし、始める前は目にも入ってなかった草が見えてくるし、
葉の様子、畦の状態、水の量など、いろんなことに気になり始める。

目を、身を近づけることって、心を近づけることにつながる。


これって、田んぼだけじゃないよね。

子どもに対してもそう、家のそうじもそう、どんな仕事もそう。

自分をぐっと近づけて、しばらく向き合ってみると、自分とそのものの距離が一気に近づき、見えてなかったことまで見えてきます。

“見えなかったことがみえてくる”んだから、とても大事なことだよねぇ。


そういえば、こないだ会ったフィリピンの方が、初めて会って話したばかりなのに、僕の肩を組んでぐっと引き寄せてくれたとき、とっても暖かく、心地よく感じたっけな。



僕がこうしてぐっと近づいてみて、田んぼの稲も心地よく感じてくれたかなぁ。

ますます元気に育ちますように。


2015-07-14 06.09.05


















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 わたなべまさゆき

 新潟県在住。
 2012年の秋に東京から移転して来ました。
 現在、生活基盤構築中、農業研修中です。