雨ばっかり降っていたこの頃ですが、今日はひさしぶりに青空の下で仕事をしました。
陽射しはそこそこ強くてセミが鳴いているんだけど、湿度が低くで、時折冷たい風がサァ〜っと吹いてきて気持ちがよい天気です。
夏の天気でもなく、かと言って、秋の天気でもなく。
これはなんていう気候なんだろう・・。
前に、フィリピンで、長いことそこに住んでいる日本の方が言っていました。
「この国には雨季と乾季の2つの季節しかないって言われているけど、僕にはやっぱり四季があるように見えるんだ」。
空をよく観ていると、雲の様子や太陽の強さなど、雨季と乾季だけでなく、「春」や「秋」に相当する感じがあるそうなんです。
その方は四季を好む日本人だから「春」や「秋」と表現したけれど、雨季から乾季、または、乾季から雨季に移り変わる間の、どちらでもないけれど、それはそれとしてとても特徴的な空の様子だったんでしょう。
人間て、名前をつけることではじめて認識できるようになるそうですが、逆に僕ら日本人は、連続する気候に「春夏秋冬」という名前をつけ、それぞれを隔てているから、春夏秋冬以外の“季節”は、見えないのかもしれません。
名前をつけることではじめて認識できることがあると同時に、そこから漏れることは認識できなくなる。
(たとえば、虹の色は日本では7色だけど、アフリカの何とか族には2色としか認識しないらしい。でも本当のところ、虹は光の波長がグラデーションに連なっているだけだから、単に7色でもないはず。なのに、僕らは虹といえば7色に見えてしまう、みたいな。)
《名前がついていない事象=普段は認識しない事象に、心を広く開き、敏感でいたい》。
そんなことを思わせる、今日の気候でした。