本と花

複数・多重の “場所”+“機会”に生きる

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地方で生活したとしても、拠点をそこだけに置く必要は必ずしもなく、生きる “場所”と“機会”を複数/多重に創ってみたいと僕も思います。

地方で生きるとしても、どこで生きるとしても、その生き方や生活ならではの良さを測る“モノサシ”を大切にしたい。
「東京のモノサシ」「サラリーマンのモノサシ」「ネットで共有されるモノサシ」、たとえば、そういうモノサシを疑いもなく使ってしまうと、自分が大切にしたいものは見えなくなってしまうんだろうと思います。

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『いま、地方で生きるということ』西村佳哲、ミシマ社、2011年

・「どんな仕事をするか?という前に生きていく場所を決めなさい」(西村)+「場所でなく”機会”に身を置くこと」(西村) + 複数に生きる拠点をもつこと = 《生きる “場所”と“機会”は複数/多重がいい、その上に自分の仕事を創るのがいい。》

・自然と付き合う身体的な能力とか感覚とか、大胆さと慎重さと美しさみたいなものを、彼らは圧倒的に持っている

・周囲の世界に身体で働きかけることができる。伐ったり、耕したり、燃やしたり、働きかけを許されている場所がとても大きい。東京は働きかけるこのとの許可がみんな外注。働きかけることができる環境がまわりから失われていて、その中で、心も身体も萎えてしまっている。

・「おめ、どこさいぐどこだ?」「ちょっと町さ」「何しによ?」
 情報と同時に「お互い元気そうだったよな」っていうこと。“生きている”ことのエール交感をしているんだと思う。

・複数の人々が静かに分かち合い、大事にしている場所

・Publicは社会のことであり、Privateは個人の私的なこと、その間にあるCommonは共有の緑地や場を指しており
 日本では「公共」という言葉で、このうちの二つが一緒くたになっている。

・「地域活性化というけど、それは地元の人たちが自分の街にいかに誇りを持つかということなんじゃないか」
・地域に誇りを持って暮らすことが豊かさなんだ

・そのときに一番必要なことを考えられればいいと思う。
・問題を解決するというかたちではなくて、それが見えないくらい大きな力で問題を包み込むような行為

・「当事者になることが大切ですよ」と語ったりするけれど、自分の地元の自治活動は何もしていなかったり

・東京が駄目でこれからは地方なんだ、というのはなくなっている。中央/地方と分けてとらえること自体に違和感がある。それらの領域の境目が薄れてきている感じがある。

・社会資本の再配置は、住んでいる人間の絶対数に応じて進む。

・昔に戻るということではなく、スパイラルを上がりながら定住型の農耕から新しい狩猟採集的な社会に移行していく

・日本人の心根は実体として稲作農耕民のそれで、誰もが稲作をしているわけではもうないけれど、精神のDNAには村社会的な感性からなかなか出られないところがある
・僕らは仕事や関係性において、まだかなり農耕民的に縛られていると思う。「生活は大丈夫か?」とか。

・理詰めの善行を否定はしないけど、深いところでは直感的な生命の知を大事にしないと鈍るそれを圧し殺して生きている。日本人はとくに、いろんな社会の圧力で。

・自然にはいろいろな面があって、本当に人間のいのちを奪うところもありますから甘くはない。そういう緊張感を持って自然と接しられなくなったことが、人間と自然、人間と人間の関係のさまざまなところがおかしくなってしまった原因の一つだ。

・パーマカルチャーの基本原則の一つに、生きてゆく上で欠かせない重要な資源の確保を特定のチャンネルに依存しない、という考え方がある。

・たとえば四国には四国の良さがあり、それを伸ばしてゆきたいのなら、私たちは、東京と違うモノサシや道しるべを手にい荒れる必用があるんじゃないか。

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プロフィール

 わたなべまさゆき

 新潟県在住。
 2012年の秋に東京から移転して来ました。
 現在、生活基盤構築中、農業研修中です。