もう夏のような日照りの下、誰もいない山奥の田んぼに行って、たった一人もくもくと田植えをしています。
「植え直し(補植)」といわれる手植えの作業。
田植え機では植えきれなかった部分を手植えしたり、もれを確認しながら田の中をくまなく歩き、植えて回ったり。
ふと、終わった田を見下ろすと、自分が歩いた無数の足あとが見えました。
あの田の植え直しだけで3時間・・。
たくさんのおたまじゃくしとか、にょろにょろしたなんかの幼生とか、土に混じりゆく虫々の死がいとか、そんなこんなを目の端のほうに見ながら、
ぶよに刺されつつ、重くなる足腰を引きづり、ドロドロになって、ひとつひとつの苗を植えていきます。
まだまだ、まだまだ先は長いこの作業、
《いったい、これは何なんだろう・・・・》
と、だんだんよくわからなくなってきました。
理屈を超えたところ、きっとこれまでの知識や価値観では捉えられない領域。
《これはいったい何なのか?》。
そこには新しい何かがあるんだろうか。