仕事から帰ったら、まさやが『世界中のこどもたちが』っていう歌を歌っていました。
なつかしいな。いつか「こどもの家」の小さな子どもたちが一生懸命おぼえて歌っていたっけね・・・。
よく、まさやは、うちの前の池を覗いて、カエルをつかまえたり、棒っきれを水の中につっこんでごちょごちょしたり、ヤモリのたまごをいじったり、“おもしろいんだかなんだかよくわからないようなこと”をしています。
石ころだらけの庭の土を掘って何かをしてみたりとか。
最近は彼ひとり放っておいても、外に行って何か遊んでいるみたいです。
僕には彼が何をしているのかよくわからないことが多いんだけど。。
けど、そういえば、僕も小さな頃、福井のおばあちゃんの家に行った時などは、とくに周りの環境がとてもたのしかったんだよなぁ。
おもちゃとか遊具があるのではなく、田んぼの用水路につながる沢にじゃぶじゃぶ入ることや、そこにいるメダカをすくおうとしたり、底のヌルヌルをおっかなびっくり触ってみたり、沢にかかる腐りかけた板を何回も行ったり来たり渡たったり、そこらに飛んでいるいろんな色の糸トンボを追いかけてみたり、近所の何のだかわからない小さな工場の音を聞きに行ったり、無人の駅に行って機械の油の匂いがする線路に耳を当ててみたり、
そんな何気ないことがとても楽しかったのを覚えています。
思えば、あの頃に見ていた世界は今とはまったく違った世界だったような気がする。
きっとまさややももこも、そんな世界を見ているんだろうなぁ。
道端に生えている草花やはっている虫、
葉っぱに落ちてる朝露、
さわさわと揺れる明るい色の樹々の葉、
何かのたまごとか死がいなんかの不思議なもの、
とか、側溝の穴の中の薄暗さや、
保育園の近くにあるというお墓や使ってない屋根裏部屋の気味悪さ‥。
そんな大人の僕らが何気なく通り過ぎ見逃してしまうような細やかなものごとの世界。
ひとつひとつが新鮮でビビットでカラフルなんだろうな。
世界の誰もが「こどもたちの世界」になったら、きっといい世界になるんだろうなと思います。
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せかいじゅうの こどもたちが
いちどに わらったら
そらも わらうだろう ラララ
うみも わらうだろう
せかいじゅうの こどもたちが
いちどに ないたら
そらも なくだろう ラララ
うみも なくだろう
ひろげよう ぼくらの ゆめを
とどけよう ぼくらの こえを
さかせよう ぼくらの はなを
せかいに にじを かけよう
せかいじゅうの こどもたちが
いちどに うたったら
そらも うたうだろう ラララ
うみも うたうだろう
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(『世界中のこどもたちが』作詞 新沢としひこ 作曲 中川ひろたか)