先日、となりの集落のおじいちゃんとおばあちゃんのところに行って、“もみすり”の作業をお手伝いしました。
もみすりとは、脱穀した籾(もみ)の籾殻をとって、玄米の状態にすることです。
1)もみすり機という機械を使って籾殻を取り除き、
2)出荷できる米粒とできない米粒を選別、
3)出荷用の紙袋に30キロを入れ込み、
4)袋の口を折って閉じ、ひもで結んで、
5)運んで、積み上げ、出荷に備える。
という一連の作業が大まか流れ。(他にも作業はいろいろあるけれど。)
1~3までは機械がやってくれ、僕は4と5を担当しました。
お手伝いをするのはこれで2回め。
ただ、この日、僕の作業の中で、おじいちゃんに注意されたことがありました。
それは、ひもの結び(固結び)が、“たてむすび”になっているということ。
ひもを、一度結んでから二回目を結ぶときに交差させる、その交差のさせ方が、僕の場合は左右反対だったようなんです。
その結果、結び終えた後の結び目が横でなく縦に傾き、左右に伸びるはずのひもの尾が上下縦向きになってしまっていました。
おじいちゃんに実演してもらい、実際に自分でもやってみると、
へぇ~〜、
こんなちょっとの違いできれいな結び目ができるんだ。。。。
しかし、実はこの結び方の違いを指摘されたのはこれで2回め。
前回お手伝いに来た時にも、「たてむすびになってるよ。結び方を逆にしてみて」と言われたのでした。
その時、僕は「はい」といいながらも、ちゃんと修正していなかったのです。
なんで修正しなかった(できなかった)のか・・。
・“結び方を逆に・・”の意味がちゃんとわかってなかったから。
・“たてむすび”になっているなんて、自分では本気で信じていなかったから。
・自分がこれまでずっとやってきた結び方が間違ってるなんて疑わなかったから。
・・・自分でもびっくり。
聞いているようで、本当のところ聞いていない。
理解したようで、本当のところ理解していない。
受け入れたようで、本当のところは受け入れていない。
それも、まったくの無意識のうちに。
今回の“たてむすび”の一件は、きっと一例にすぎないんだろうね・・。
もしかして、気づかずのうちに、こういうことが案外多かったりして。
恐ろしい。
みなさんにはこんなことがありませんか?
本当の意味で《聴く》ということ。
気をつけたいものです。