親愛なるみなさんへ
6月の下旬から7月の半ば頃までは、草刈りをしていました。
田を囲む比較的たいらな歩くところ=「畔(あぜ)」や同じく田のまわりで歩けないような斜面のところに生い茂る草を、「草刈機(刈払機)」で刈り払っていく作業です。
刈払機は混合燃料によるエンジンが動力で、円盤型の刃がブンブンまわります。
もちろん、一歩間違えれば大怪我。高速回転してる刃に触れれば一瞬で手も足も切れてしまいそう。
山の中に入り、畔や斜面や農道に遠慮なしに繁茂する草や蔦や枝を少しずつ切っていくのですが、慣れないうちはおっかなびっくり、さらに作業は炎天下で、そりゃあもう大変でした。
7月半ばに入り、そんな作業も徐々に慣れ、一段落したと思ったら、なんとその先にはさらに困難な草刈りが待っていたんです。
先生の農家さんから電話が来て、
「あのさぁ、あの田んぼと田んぼの間の草、刈ってみてよ」
「え?どこの草ですか?」
「だから田んぼと田んぼの間の・・」
「あ、あのすごい斜面のところのですか?」
「そうそう」
「・・・。ビーバー(刈払機のこと)でやるんですか?」
「そうそう。危険なところはカマでやったらいいよ」
「わ、わかりました。やってみます・・」
そこは、棚田の、田んぼと田んぼの間にある斜面、つまり“ただの山の斜面”です。
雪がとけてから一度も足を踏み入れたことがなく、もう草やらなにやらがぼうぼう・・。
傾斜はかなり急(60度?70度?)で、しかも、毎日雨がよく降るので、足元はとてもすべりやすい。しかも、何箇所も何箇所もある。
そこに高速回転してる刈払機をもって突撃。
いやいや、大変。
お米づくりって、いのちがけだったんだ・・。
とりあえず、少しずつ少しずつ進めてみることにします。
わたなべまさゆき