くらしと便り

名前がついていないことにも。

投稿日:2013年9月9日 更新日:



雨ばっかり降っていたこの頃ですが、今日はひさしぶりに青空の下で仕事をしました。

陽射しはそこそこ強くてセミが鳴いているんだけど、湿度が低くで、時折冷たい風がサァ〜っと吹いてきて気持ちがよい天気です。

夏の天気でもなく、かと言って、秋の天気でもなく。

これはなんていう気候なんだろう・・。

DSC_0742

前に、フィリピンで、長いことそこに住んでいる日本の方が言っていました。

「この国には雨季と乾季の2つの季節しかないって言われているけど、僕にはやっぱり四季があるように見えるんだ」。

空をよく観ていると、雲の様子や太陽の強さなど、雨季と乾季だけでなく、「春」や「秋」に相当する感じがあるそうなんです。

その方は四季を好む日本人だから「春」や「秋」と表現したけれど、雨季から乾季、または、乾季から雨季に移り変わる間の、どちらでもないけれど、それはそれとしてとても特徴的な空の様子だったんでしょう。


人間て、名前をつけることではじめて認識できるようになるそうですが、逆に僕ら日本人は、連続する気候に「春夏秋冬」という名前をつけ、それぞれを隔てているから、春夏秋冬以外の“季節”は、見えないのかもしれません。

名前をつけることではじめて認識できることがあると同時に、そこから漏れることは認識できなくなる。

(たとえば、虹の色は日本では7色だけど、アフリカの何とか族には2色としか認識しないらしい。でも本当のところ、虹は光の波長がグラデーションに連なっているだけだから、単に7色でもないはず。なのに、僕らは虹といえば7色に見えてしまう、みたいな。)


《名前がついていない事象=普段は認識しない事象に、心を広く開き、敏感でいたい》。


そんなことを思わせる、今日の気候でした。



2013-09-06 09.08.14



-くらしと便り

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

手と覚悟

先日、隣の集落の道普請のお手伝いに行きました。
一日の仕事が終わった後、公民館に招かれて、山菜の料理をごちそうになりました。 いっしょに汗を流したおじちゃん・おじいちゃんたちがビールを飲みつついろんな …

[お米づくり] わが家のお米ができました!

やったー!!! わが家の《新米》が届きました! 平成26年度 魚沼産コシヒカリの新米です! わが家の棚田で作ったきれいなお米。 希望してくださる方に、お分けしたいと思います(詳細は以下に)。 今年は、 …

いつでも、はじめる

ちょっと前までは、圧倒的に自分より若い人たちと付き合うことが多かったのが、 こっちに引っ越してきて一転、圧倒的に自分より年配の人たちとのお付き合いが多くなりました。 若い人たちには「やってみればできる …

背中を見せる“親方”

先週、“冬のアルバイト”が終わりました。 12月中旬からの3ヶ月半、僕を含めて15人、ほとんどが60歳以上のおじちゃん・おじいちゃんたちと一緒に働かせてもらっていました。 仕事はその15人を3つの班に …

みて〜!

一歳半になってようやく少しだけ言葉らしきものを発するようになってきたももこが、 兄の影響もあってか、よく 「パパァ、みてー」 というようになりました。 つみきを高く積んで、 大好きなぬいぐるみを背負っ …

Photo Gallery

プロフィール

 わたなべまさゆき

 新潟県在住。
 2012年の秋に東京から移転して来ました。
 現在、生活基盤構築中、農業研修中です。