左手首にずっとつけていたゴムの輪っかが切れてしまいました。
これ、フィリピンの友だちからもらったものなんです。たしか、2000年だったかな。
ということは、かれこれ、もう15年近くつけていたっていうことだよね。
どこに行くときも、何をするときも、これまでほとんど外したことがなく、もう完全に自分のからだの一部になってました。
その友だちは、僕にその輪っかをくれてから数年後、たぶん僕と同じまだ20代半ばだったと思うけれど、病気で亡くなってしまいました。
彼は、小さな農村で生まれ育った、けっして裕福ではない青年だったので、
もっとよい病院にかかれるお金があったら助かったのかな、とか
日本の医療だったら助かったのかな、とか、
亡くなったことを知って以来、いろいろ考えてしまうことも多く・・。
だから、彼の分までがんばろうっていうのはちょっと大げさかもしれないけれど、
見る度に、この僕と環境や機会や境遇が異なるゆえに亡くなってしまう多くのいのちを、なんとなく思い起こさせる、
そんなブレスレットでした。
太いしっかりしたゴム製だったから、きっと切れることなく一生つけているんだろうって思っていたのにな。
なんで切れたんだろう・・。
15年前のやさしくて楽しかった遠い友だちの顔を思い出します。